素敵な女性

2022年05月11日

やってみはったら!

やってみはったら

先日、素敵な本に出会いしました。タイトルは「やってみはったら!」。著者は京都と東京でカフェを経営する料理研究家の平野顕子さんです。

カフェの一店、アップルパイで有名な「松之助」様には開店当初より、ご贔屓いただいておりまして。早速ホームページを拝見すると、オーナーである平野顕子さんの略歴が書かれていました。

専業主婦から、45歳で離婚、47歳で単身アメリカ留学、帰国後は製菓教室とカフェの経営…。

かねてよりどんな方なんだろうと思っていたところ、新聞で新著の発売を知りました。しかも経歴は更新され、60代からニューヨークでの再婚ライフを満喫されているとのこと。さらに驚いた次第です。

記事によると、平野さんは安定した暮らしを手放してでも「自分らしく生きたい」との思いを持ち続けておられたそうです。

「自分らしく生きたい」というのは、ひととして究極の願いなのではないか。そして、それがとりもなおさず究極の幸せなのではないか。

それは年齢を重ねるごとに私自身が痛感し、願ってやまないことです。

私のみならず、平野さんのような生き方に共感する方は多いかと思います。カッコいいと憧れを感じるのは簡単なことですが、その思いを貫き、実践するのは並大抵のことではありません。

平野さんはどうやって現実のものとされたのか、とても興味があり、すぐさま購入した次第です。

冒頭、最初の結婚の折にお母様から伝授された言葉を紹介されています。

「人には添ってみよ」

大切にしてこられたその言葉を、「縁に添って生きていきなさい」と解釈された平野さん。

結婚に限らず、出会った人も、出合ったモノもコトも、味わった感情ですら、自分を導いてくれる縁。そのひとつひとつに丁寧に向き合うこと。

その縁あるものとの関係を一歩先に進めていくためのエールが、タイトルの「やってみはったら!」なのだとか。

味わった感情も縁と捉える考えは、初めて聞くことで、とても新鮮でした。確かにそれは自分自身との出会い。なににも増して大切な縁かもしれません。大きなヒントをいただいた気がしました。

 

アメリカで留学中の壮絶な孤独の中で、じっくりと自分と向き合い、人に倣った生き方にgood bye。一人で生きていくことを決心し、自分の意志で歩み始めました。

 

胸に迫る一節です。

こうした日々があってこそ、一主婦からビジネスで成功を収めるセカンドライフ。新たなパートナーを得て愛を育むサードライフへと、未来が開けていかれたのでしょう。

苦難に堪え、覚悟を決めた人にだけ与えられる、神様からのお計らいに思えてなりません。

平野さんのように、自分らしく生きるための、その一歩を踏み出せる人。踏み出せずに終わる人…。

それぞれの環境もあるでしょう。その人の持つ資質もあるでしょう。ともあれ、決めるのは自分自身。その責任を負うのもまた自分自身。人生は誰のせいでもない、自分で描いていくもの。

この著書を読むと、そう思わずにはいられません。言い訳なんかしている場合じゃない。

店も人生も、日々、大小さまざまな選択の連続です。迷うこと、時に途方に暮れることも。そんな時、まずは自分の中に芽生える感情を見逃さず、大切な縁として尊重し、従ってみる。

やってみたいけれど、自分には無理なんじゃないか…。

「やってみはったら!」

やってみたいけれど、人からなんと思われるかなぁ…。

「やってみはったら!」

背中をポンと押してくれるおまじないの言葉みたい。軽やかに一歩を踏み出せそうな気がします。

実は「迷った時は、GO!」が、かねてよりの私の合言葉でした。同じような意味かと思いますが、断然「やってみはったら!」の方がいいですね。やっぱり私には、英語よりも京都弁の方が身に馴染みます(笑)。

11年目のこれからは「やってみはったら!」精神で進んでいきたいと思います。引き続きよろしくお願いします。

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