店のこと

2022年04月10日

10周年

店

ブログでのご挨拶が大変遅くなりまして申し訳ありません。先の3月16日、「しののめ寺町」は10周年を迎えることができました。ひとえに、日頃よりご愛顧いただいているお客様、お世話になっている取引業者様のお蔭です。ありがとうございます!

思い起こせば10年前、急に巻き起こった独立話からのバタバタの開店準備。そして、やっとの思いで迎えた初日の朝…。

毎日がその日のことで精一杯。考えられるのは、せいぜい翌日のこと。がんばって、やっと翌々日のことくらい。そうした一日一日を積み重ねて、積み重ねて、一年が二年に。二年が三年に…。

泣いた日、笑った日、途方に暮れた日、ブチ切れた日(笑)…。どの一日がなくても、今日には至らなかったのだと思うと、どの日もかけがえのない一日だったのだと、しみじみ思い返されます。

ローマは一日にしてならず

壮大過ぎてちょっとイメージが湧かない格言でしたが、今まさにこの気持ちです。

なにせ突然に飛び込んだ商売の世界。見るもの聞くもの全てが新しいことだらけの毎日。私にとりましてこの10年は、生まれたばかりの赤ん坊が10歳になるまでの年月に当たります。

皆さんは「もう10年? 早いねぇ」と口を揃えて仰います。が、私はとても長く感じています。子供の頃、一年は途方もなく長いものに思えたのと似た感覚かもしれません。

ところで、以前、京都で老舗と呼べるのは創業何年からか、なんて調査をするテレビ番組を見たことがあります。街頭インタビューなどを交え、面白おかしくする演出も多少あるのでしょうが、100年でもまだまだ、なのだとか。

結果、200年だったか300年だったか忘れましたが、何百年と伝統をつないでこられた正真正銘の老舗さんのご努力、ご苦労はいかばかりか。私などには想像もつきません。

うちでも、お客様から「このお店は古いのですか?」と尋ねられることがあります。その時々に「〇年です」とお答えするのですが、その際、お客様のお顔に微かに落胆の表情が…。

おそらく、100年、200年なんて答えを期待されていたのだと想像します。自分がお土産を買ったのは、そういう店であってほしいと思われるのは、特に京都なら当然かもしれません。

年数ではご期待に沿えませんが、召し上がったあとにご納得いただける店でありたいと願っています。

上記の写真は、通勤時、竹屋町通りから寺町通りを南に曲がってすぐに見える光景。右手、瓦屋根に看板が上がっているのが「しののめ寺町」です。

太陽は東の空まだ低く、お向かいの建物の向こう側。その合間から射し込む朝日が、うちの店にだけ燦々と当たっています。店名の「しののめ」は東雲(日の出)が由来でして。

「まさにしののめやぁ~」

って、心の中で叫びながら、思わず撮った一枚です。

開店前、物件を探していた時、すぐに出会ったこの場所。神様が用意してくださったのだと信じて疑わない私。それがどんな時も心の支えになってきました。きっとこれからも…。

世界にも、日本にも、これ以上悲しいことが起こらないことを心から祈りつつ、私にできること、私にしかできないこと。そうしたことを見つけながら、実践しながら、また一日一日、進んでいきたいと思います。

どうぞこれからも変わらぬご愛顧、ご支援をよろしくお願い申し上げます。

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