家のこと
2013年04月17日
私の居る場所
永年「ほぼ専業主婦」だった私です。開店を機に生活は激変、一日の大半を店で過ごす生活になりました。
自宅にいる時間は最低限の家事をこなすので精一杯です。とりあえず…、で見過ごしたあれやこれやが溜まっていきます。以前に引用した茨木のり子の詩「廃屋」(2012年4月25日【廃屋】)さながらです。特別きれい好きでも潔癖症でもないのですが、なにやら雑然とした家の中を見るのは、結構ストレスになります。
「しののめ寺町」の定休日は毎週水曜日と第2木曜日です。長く日曜祝日が休みという生活リズムに慣れ親しんできましたので、こんなにも祝日が多かったのかと今さらながら驚いています。ようやく、週の半ばの水曜日が休み、という生活が体に馴染んできました。
これまでのブログでも、台風で急にもらった休暇に何十日分も溜まった新聞を読んだだとか(2012年6月20日【時を紡ぐ時】)、夏の長期休暇にどこへも出かけず家の整理をしただとか(2012年8月28日【毎日 あの世に旅支度】)書いて、読んでくださった方にずいぶん呆れられました。(笑)
貴重な休みです。毎週、今度はなにをして過ごそうかと考えます。欠かせない用事を済ませたり、友達に会ったり…。そして、必ず頭に浮かぶのが、やっぱり家のこと。あそこを整理して、出来たらついでにあそこも、なんて調子です。 思い切ってちょっと遠出を、とも思いますが、家のことの方が優先されて、なかなか実現しません。
今の自分に必要なものを、常に過不足なく整えていくことが、とても大切なことだと思っています。多過ぎず、少な過ぎず。高価過ぎず、安価過ぎず。自分が心地よいと思える色や形にこだわって…。
気になっていたあれやこれやを片づけ、自分にとってなにが必要で、なにが無駄かを見極め、どんなものが心地よく、どんなものが不快かを確かめていく。自宅で過ごすそんな時間が、今、とても贅沢なものに思えます。
起業を決めて以来、主婦時代には考えられなかった経験をさせてもらっています。家にいたら決して出会えなかった多彩な方たちに会い、興味深いお話を聞く。毎日がとても刺激的で、今となっては欠くことの出来ない生活です。
その一方で、今までどおりのこうした生活もまた、とても価値のあることだと気づきます。店作りにもきっと反映しているはずです。
店と家、どちらも私の大切な居場所、大切な両輪…。一日は24時間。体は一つ。うまく折り合っていきたいと思います。