店のこと
2012年03月21日
観音様のお導き
私は店まで毎朝、地下鉄で通っています。
烏丸線の丸太町駅で降り、竹屋町通りを東に向かって歩きます。
京都は碁盤の目になっているとはいえ、ところどころ行き止まったり、蛇行したりしています。竹屋町通りも寺町通りでいったん行き止まり、その先には西国三十三ヶ所巡りの19番札所、通称「こうどうさん」があります。
右に御所南小学校、左に裁判所の桜並木の通りにさしかかる頃には、真正面にこうどうさんの門が見えてきます。
顔を上げて歩いていると、まるで本堂に吸い込まれていくような不思議な錯覚に陥ります。寺町通りの角まで来ると、観音と書かれた大きな赤い提灯がのぞきます。
私、実は観音様の大ファンなんです。それも、山里のひなびたお寺にひっそりと佇んでいらっしゃる観音様が大好きです。
滋賀の湖北、木ノ本あたりには、こうした観音様が多くいらっしゃり、よく通いました。京都駅から新快速で90分、木ノ本の駅に降り立つと、「観音様のお導き」と書かれたポスターが迎えてくれます。
寺町なんて素敵な街に店を構えられるとは思ってもいませんでした。もしや、木ノ本の観音様たちが、こうどうさんの観音様に引き合わせてくださったのかも、なんて思っています。
起業を決めてから開店まで、本当に短い準備期間でした。忙しさのあまり、家族皆、決して体調はよくありません。
観音様にもう一つお願いが…。
どうか、家族皆が健康でいられますように。